こばなし。(6)𓁟
こんにちは。
こんばんは。
おはようございます。
今回の楝のこばなしは
上司に電話してからはぼろぼろ泣いていました。
そんな自分を隠すために足早に家に帰宅。
早い時間に帰宅した自分を母と姉が驚いていました。
ですが自分はさっさと2階の自室に行き、仕事着から普段着に着替えました。
そして本社へ休職について電話をしました。
電話に出た社員は連絡が行っていたのか「休職をするには書類が必要なため送るからそれを書き込んで送り返してくれ」と言われました。
電話が終わった自分は気づけば顔には出ないものの、体中に汗をかいていました。
そのあと1階に降りて母にクリニックへ行ったことや事の経緯について話しました。
母は納得してくれました。母の手術に専念できる、仕事についてや自分の時間をうまく使えるようになろう、仕事に戻った時遅れをとらないようにしよう、と未来を見ていました。
それからは、仕事についての本を読んだり、送られてきた書類を書き込んだり、いつでも復帰できるように起床時間を同じにしたりと過ごしました。
自分時間を持てるから、と仕事を選んだため隙間に空いた時間は趣味の絵を描こうとしました。学生の時みたくスケッチブックにペンを立てました。
ペンは動きませんでした。学生の時みたいに器いっぱいで溢れていた創作意欲は枯渇していました。
課題が増えてしまった、でも頑張るぞ!と、焦りながらも強がった自分がそこにいたと思います。
会社からの休職については1ヶ月毎に必要な書類を出せば1ヶ月休職ができるというものでした。最長では1年間だそうです。
1年だなんてそんな長い期間いらない。自分は1ヶ月後にはまた復帰できるように社会人に戻れるように頑張らないと、と希望をもっていました。
ですが1週間後にそんな夢みたいな未来はなくなりました。
休職報告を本社にしてから一週間後の前夜。
翌日にクリニックの予約を12時に控えていた自分は夜8時に布団に入りました。
人が多すぎるとはいえ予約時間に遅れてはならないと張り切って寝ることにしました。
ですが、目を閉じてじっとしているだけなのに全く眠気は来ません。
心中とても焦りました。
なぜ寝れない、寝る、自分は寝るんだ、寝なければいけない、逃げたくせに早起きすらできないなんて恥ずかしい、情けない、自分は寝るんだ、居眠りはできたのになぜ満足に寝ることができないんだ、睡眠くらいできるだろ、赤ん坊でもできる、自分は寝ることができる、できるんだ、寝る、寝る、寝ろ、寝ろ、寝ろ…。
全く眠ることはできませんでした。
暗闇の中、スマホを付けると時刻は10時を指していました。
恐ろしかったです。
2時間も目をつぶってじっとしていたのに寝ることもできないなんて。
翌日の起床時間は5時。
あと7時間になってしまったろ絶望しました。
睡眠ができない自分は、自分の頭を叩きました。
情けなくて泣きました。
喉奥から何かが圧迫してきて気持ち悪かったです。
恥ずかしくなりました。
自分は「寝る」ことよりも「どうしたら寝れるのか」を考えていました。
気づいたら自分は1階の薬棚から「コンタックW」という風邪薬を14錠飲みほしていました。